(1) 関節リウマチとは

関節リウマチとはイメージ関節リウマチは、本来人体を守るべき免疫機能が誤作動を起こし、骨膜という関節の組織を攻撃し破壊してしまう自己免疫疾患の病気です。発症には遺伝やウイルスが関与しているという説もありますが、はっきりした原因はわかっていません。人口に対しての発症率は、およそ0.5%から1%で、厚生労働省のリウマチ調査研究班の報告によれば、慢性関節リウマチのみでも患者数は日本全国で約70万人、一年に1万5,000人が新しく発病しています。

関節リウマチ発症のピークは30~40代ですが、60歳代から発症する「高齢発症関節リウマチ」や、15歳未満で発症する「若年性関節リウマチ」も多くみられます。 性別では圧倒的に女性が多く、男性に比べて5~6倍の発症率となっています。

家系調査統計では、患者さんの三親等以内で発症率が高いとされ、さらに喫煙などの習慣・成人病・糖尿病などが加わると発症リスクが高まるといわれています。

(2) 関節リウマチと鍼灸の関わり

関節リウマチと鍼灸の関わりイメージリウマチも、膠原病のその他の症状と同様に、現代の医学で解明されていないことが多いです。
しかし中国医学、特に鍼灸においては紀元前の古い医書にも膠原病と思われる疫病の説明があり、「身体に流れる経絡・経穴に鍼・お灸をすることにより、身体を揺さぶるほどの変化をもたらし、これを改善する」と記載されています。関節リウマチは「骨痺」という名で、骨が重く痛みがあり、手を挙げ動かすことができないと書かれています。
当院では関節リウマチの症状に対して、人体の経絡に沿って鍼を数十本打って経絡の流れを判断し、反応の強く出る経穴にお灸を据えながら一人一人に合った治療をしていきます。

(3) 当院での症例

80代女性
お友達やご家族と喫茶店に行くことを日々の楽しみにしていましたが、リウマチによる指の変形のせいで車に乗るときシートベルトがカチッと閉められず、いつも手助けをしてもらっていたそう。 治療を続けていくうちに、自分でシートベルトをできるようになったとのことです。

70代女性
詩吟の先生をしており、同年代の生徒さんからも先生、先生と親しまれています。50歳頃からリウマチに悩んでおり、当院の患者さんでもあった生徒さんを通じて来院されました。 一ヶ月ほど治療を続けているうち、病院でのリウマチ因子の検査でとつぜん良い数値が出て、何かの間違いかと再検査することに。その後も良い数値は変わらず、医師にも驚かれたそう。

50代女性
ウォーキング・スポーツが趣味の元気印のお母さん。腰痛で通院されていましたが、治療中の会話の中で朝方指と手首が痛むという話を聞き、整形外科の受診をおすすめしました。 その結果、やはり関節リウマチとのこと。今は病院の治療と当院での治療を続けながら、長距離のウォーキングも楽しまれています。

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